1 湖の女たち 琵琶湖にほど近い介護療養施設・もみじ園で、市島民男という1 0 0 歳の老人が不審な死を遂げた。死因は低酸素脳症。市島の命をつないでいた人工呼吸器は、異常を検知するとアラーム音が鳴る仕組みが何重にも施されており、機器に不具合があった可能性は極めて低い。西湖署の若手刑事、濱中圭介(福士蒼汰)とベテランの伊佐美佑(浅野忠信)は殺人事件とにらみ、当直の介護士ふたりと看護師4人への事情聴取を行う。 ¥770 2 マイマザーズアイズ チェロ教師の仁美(37)は、たった1人の家族である娘・エリ(17)に頼まれ、コンサートで一緒に二重奏を演奏する。その帰りの車内で、エリは、仁美の音色から子供を産んで後悔しているという念が聞こえてきたと語り始める。隠していた感情を見透かされた仁美は動揺して自動車事故を起こし、仁美は視力を失い、エリは半身不随になってしまう。やがて仁美は、生体実験中のカメラ内蔵コンタクトレンズを装着し、視力を回復させる。一方、病室のベッドから出られないエリは安楽死を望みだす。 ¥440 3 夜明けの夫婦 コロナ禍もようやく一応の終焉を迎え、町行く人々の口元にもマスクが目立たなくなってきた。さら(33)は夫、康介(31)の家で康介の両親と一緒に暮らしている。さら夫婦にはまだ子供はいない。ある日、義理の母が「そろそろ子供は?作らないの?」と遠慮がちに聞いてきた。遠慮がちに聞かれたのはもうこれで何度目であろう。しかし、パンデミックの間、さらと康介は、今までよりもはるかに⻑くこの家に居たのに、すっかりセックスレスになっていた。なおかつ、さらは最近、康介に女がいることに気がついていた。 ¥440 除外キーワードで絞り込む を除く