1 雷電 貧しい農民の子・太郎吉は、浅間山の庄屋・上原家に奉公しながら相撲を学んでいた。ある日、馬の世話をしていると浅間山が噴火し、逃げ出した馬を追いかけていると助けを求めていたおきんに出会い、上原家の納屋に一晩泊めることにした。そんな折、農民一揆が起こり、上原の家にもその暴動が迫ってきた。地方巡業で上原の家にいた浦風部屋の江戸嵐と太郎吉の二人で暴動に立ち向かうと、群衆の中に太郎吉の父親の姿を見つける。農民同士の戦いに嫌気がさした太郎吉は、脅されて仲間にさせられた父親を背負い、乱闘から脱出し、実家に戻ろうとするが、江戸の大名屋敷へ奉公に出ることになったおきんに再会し、自分も浦風親方たちと江戸へ行く。 ¥330 2 女吸血鬼 東京タイムス記者の大木民夫は、フィアンセの松村伊都子の家に誕生祝いに訪れたところ、パーティーの最中、二十年前に失踪した伊都子の母・美和子が当時と変わらぬ姿で突然現れた。美和子によると、科学者である夫・松村重勝と放射能鉱石の調査に同行した際、画家の竹中によって九州の水晶の地下城塞に拉致されてしまう。なんと竹中の正体は、不死の吸血鬼と化した天草四郎の家臣・竹中信敬であり、四郎の遺児・勝姫への憧れから、その末裔である美和子を幽閉したのだった・・・。 ¥330 3 地獄 仏教大学の学生・清水四郎は秀才として通っていたが、冷酷で悪魔的な雰囲気の学友・田村のために精神的に悩まされ続けていた。清水には、恩師・矢島教授の娘である幸子という婚約者がいた。ある日、矢島教授宅を訪ねた清水だったが、後を追いかけるように現れた田村に楽しい雰囲気をぶち壊された上に、その帰り道、田村の車に乗せられたばかりに、思いがけなく酔っ払った志賀という男を轢殺してしまう。清水は、悩んだ挙句に警察に自首する決心をして幸子とともに車を走らせたが、途中で田村の幻影に襲われて運転を誤り、幸子を死なせてしまう・・・。 ¥330 除外キーワードで絞り込む を除く