1 はざまに生きる、春 出版社で雑誌編集者として働く⼩向春(⼩⻄桜⼦)は、仕事も恋もうまくいかない⽇々を送っていた。ある⽇、春は取材で、「⻘い絵しか描かない」ことで有名な画家・屋内透(宮沢氷⿂)と出会う。思ったことをストレートに⼝にし、感情を隠すことなく嘘がつけない屋内に、⼾惑いながらも惹かれていく春。屋内が持つその純粋さは「発達障害」の特性でもあった。ただ、⼈の顔⾊をみて、ずっと空気ばかり読んできた春にとって、そんな屋内の姿がとても新鮮で魅⼒的に映るのであった。 ¥440 2 彼女来来 都内郊外のキャスティング会社で働く男・佐田紀夫、30歳。彼は交際三年目になる恋人・田辺茉莉と、穏やかな毎日を送っていた。ある夏の日。紀夫が家に帰ると、窓から強い夕陽が差し込んでいた。焦げるようなその日差しを目にした瞬間、紀夫は奇妙な感覚に襲われる。気付くとそこにあるはずの茉莉の姿は無く、代わりに見知らぬ若い女がいた。困惑する紀夫に、女はここに住むために来た、と無茶苦茶なことを言う。透き通るような白い肌のその女は「マリ」と名乗り─突然失踪した恋人を探しながら、別人との奇妙な関係に迷い込んだ男を描く、奇妙さと写実性を両立した恋愛劇。 ¥440 除外キーワードで絞り込む を除く