1 わたしはダフネ 夏の終わり、父のルイジと母のマリアと三人で休暇を過ごしたダフネ。しかし、楽しいバカンスが一転、帰り支度の最中に突然マリアが倒れてしまう。すぐに病院に運ばれるが治療の甲斐なく、帰らぬ人に……。あまりに唐突すぎる母の死に、ダフネは泣き叫び、感情を露にする。ルイジはそんな彼女を心配し、必死に落ち着かせようとするが、ダフネは辛く当たってしまう。マリアの葬儀が終わり、普段の生活へと戻る二人。ダフネは、元来の明るさと、勤務先のスーパーマーケットの同僚や友人の支えによって、少しずつ日常を取り戻していく。一方、気丈にふるまっているようにみえたルイジは、喪失感と不安で押し潰されそうになっていた。一家の精神的支柱であったマリアがいなくなってしまった今、ダフネと二人だけで、どう生活していけばいいのか。そんな父の異変に気付いたダフネはある提案をする。それは、母の故郷コルニオーロへ歩いて向かう、ことだった……。 ¥440 除外キーワードで絞り込む を除く