1 九十歳。何がめでたい 断筆宣言をした90歳の作家・佐藤愛子(草笛光子)は、新聞やテレビをぼうっと眺める鬱々とした日々を過ごしていた。同じ家の2階に暮らす娘・響子(真矢ミキ)や孫・桃子(藤間爽子)には、愛子の孤独な気持ちは伝わらない。同じ頃、大手出版社に勤める中年編集者・吉川真也(唐沢寿明)は、昭和気質なコミュニケーションがパワハラ、セクハラだと問題となり、謹慎処分に、妻や娘にも愛想を尽かされ、仕事にプライベートに悶々とする日々。 ¥440 2 わたくしどもは。 「生まれ変わったら、今度こそ、一緒になろうね」名前も、過去も覚えていない女(小松菜奈)の目が覚める。舞台は佐渡島。鉱山で清掃の仕事をするキイ(大竹しのぶ)は施設内で倒れている彼女を発見し、家へ連れて帰る。女は、キイと暮らす少女たちにミドリと名付けられる。キイは館長(田中泯)の許可を貰い、ミドリも清掃の職を得る。ミドリは猫の気配に導かれ、構内で暮らす男、アオ(松田龍平)と出会う。彼もまた、過去の記憶がないという。言葉を重ねるうちに、ふたりは何かに導かれるように、寺の山門で待ち合わせては時を過ごすようになる。 ¥440 除外キーワードで絞り込む を除く