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COLUMN

【連載】橘めいの『いつだってファイティングポーズ』
第17回 抱かれたい男いないクライシス

ヤバイ。
本格的にヤバイ。

・・・性欲が減退している。

あたしと言えば性欲、性欲と言えばあたし、
ぐらいの蜜月を過ごしてきたというのに!!
最近は「はあ?性欲?なんでしたっけ?それ?」といった有り様なのだ!!

まだ30代前半なのにー!

このままじゃダメだ!というわけで
性欲減退のワケを考えてみることにした。
(どうしてあたしがここまで「性欲」というものを重視するかと言うと、
それがあたしのすべてのモチベーションに繋がっていると言っても過言ではなく、
ご飯と同じようにエネルギーの源だからである。
いわば、性欲はあたしを走らせるガソリンなのである。)

最近のあたしは、コラムでも書かせてもらったように、
加齢をうまいこと使いこなして若いイケメンをホイホイしてるわけなんだけど、
そのイケメン達と何かあるのかというと決してそういうわけではなく、
「いいわ~イケメンだわ~尊いわ~」とただただ愛でているだけなのである。

そして若いイケメン達はどういうわけかあたしに優しい。

ジェーン・スーさんが、著書の『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』の中で、
「若い男が四十路女に優しいのは、彼らの恋愛ターゲットから外れてしまったからではないか」
というようなことを書いていたんだけれど、もしかしたらあたしは「結婚」して「子ども」もいることによって、30代前半にしてすでに四十代と同じポジションを獲得してしまったのかもしれないと思ったのである。

若いイケメン達は、あたしをまったく怖れていないのだ。

それは、彼らがあたしを恋愛のターゲットとして見ていないからに他ならず、
彼らも、あたしから恋愛のターゲットとして見られるているはずはないと信じているからに他ならない。

映画やライブに誘うと、都合がつけば来てくれるし、
「会えてよかったー!」と言うとなんの照れもなく、
「僕も会えてうれしかったですよ!」とか言うんだよ!
無防備すぎるよ!

あまりにも無防備なのであたしはすっかり毒気を抜かれてただの母親になってしまった・・・。
「ご飯食べてる?」「仕事がんばってね!」「風邪ひかないようにね!」というような具合だ。

そこにセックス(性欲)は介在しない。

そう!
性欲減退は、あたしに優しい若いイケメン達のせいだったのだ!

普通ならば、イケメンがこれだけ周りにいたら性欲が高まりそうなところなのに、
そのイケメン達によって性欲を減退させられてしまうという矛盾・・・!
まさに予期せぬ出来事だった。

と、そんなことを考えていたら最近友達に紹介されて読んだ本がものすごくシンクロしてしまった。

村田沙耶香さんの『消滅世界』という小説である。

物語は、人工授精で子どもを産むことが当たり前になり、夫婦でセックスすることは近親相姦と見なされてしまう世界の話。

人は思春期になると二次元のキャラクターか人に恋をして、マスタべーションかセックス(昔の交尾の名残と言われていて、セックスをする人自体が少なくなっている)をして、
性欲を処理する。

この本を読みながら一番強く思ったことは、
「あたしが今まで恋だと思ってたものはもしかしてセックス(性欲)だったのかな?」ってこと<だった。

なぜなら思い返してみると、恋にセックス(性欲)が結びついていない時はないのだ。
(逆の場合は・・・ある。あるよね。)

人によってはセックス(性欲)が肉体的なセックスそのものの場合もあるし、
手を繋いだり、くっついたりするだけでいいという人もいると思うし、
一緒に時間を過ごすということだけでも相手との繋がりを感じられる人もいると思う。

あたしの場合は肉体的なセックス(までいかないとしても濃密なコミュニケーションとしてのスキンシップ)を好きな人にはこれまで求めてきたのである。

いつだって好きな人には「抱かれたい!」と思ってきた。
そう、あたしにとって恋とはそういうものだった。

だとしたら、性欲減退を解決する方法はただひとつ!

「抱かれたい」と思わせてくれる男がいればいい!

だけど若いイケメンですらそう思わせてくれないのにもうどうしたらいいんだよう!

と思っていたその時・・・
彼は突然あたしの前に現れた。

ものすごくリアルな肉体を持って。
とびきりの歌声と憎らしくなるくらい潔いパフォーマンスで。
彼のステップにハートを鷲掴みにされない女なんかいない!

彼が乱れた髪にコームを当てたその瞬間、まるで時が止まったかのようだった。

失ってなかった!
あたしの性欲どっか行っちゃってなかった!
まだちゃんとあったー!!と叫びだしたい気持ちでいっぱいだった!(ババアか!)

だってね、ホントにね、地団太踏むくらいかっこいいんだよ!
こんなに『男』をやってる『男』を久しぶりに見ました、あたし。

もし、抱かれたいって思わせてくれる男いない!って思ってるんだったらね、
今すぐに彼のライブに行ってください。

『THE THROTTLE』と『SANABAGUN.』という2つのバンドでボーカルをしている
高岩遼さんという方です。

よかった、これであたしまだ走れるわ。

◆ライタープロフィール

橘めい
『Ladies Motivation Project』代表

(通称LMP=すべての女たちがそれぞれ自分自身の美しさを肯定し、ありのままの自分を謳歌し、生き生きと力強く楽しんで生きることを応援するプロジェクト。)

モチベーター/ライター/イベントプランナー

男と女、恋やセックス、女の自意識と加齢などについて日々考え続けている33歳。酒と映画と男をこよなく愛しています。パワースポットは歌舞伎町(二丁目含む)。一応、一児(6歳男子)の母。

BLOG /『ハレンチには程遠い』
X / @TachibanaMay