1 今夜、世界からこの恋が消えても 透はクラスメイトに流されるまま、真織に嘘の告白を仕掛ける。しかし真織は“お互い絶対に本気で好きにならないこと”を条件にその告白を受け入れた。そうして始まった偽りの恋。やがて恋が偽りとはいえなくなったころ、透は知る。「病気なんだ私。前向性健忘って言って、夜眠ると忘れちゃうの。一日にあったこと、全部」真織はその日の出来事を日記に記録して、朝目覚めたときに復習することで何とか記憶をつなぎとめていた。その日ごとに記憶を失ってしまい、明日が来ることを恐れながら生きる彼女と、一日限りの恋を積み重ねていく日々。しかし透には真織に伝えていないことがひとつだけあった。 ¥440 2 武蔵-むさし- 幼き頃、父に徹底的に鍛えられた武蔵。二十一歳、剣術の名門、吉岡家に挑むため、京に来た。 当主、吉岡清十郎との試合のつもりが、弟の伝七郎、そして、一門数十名との一乗寺下がり松での決闘と熾烈な戦いを繰りひろげることになる。その頃、細川家の重臣、沢村大学は、京の愛宕山で佐々木小次郎と出会う。武蔵は鎖鎌の宍戸、槍の道栄とも戦う。そして、ついには、細川家の剣術指南となった小次郎と雌雄を決することとなる。 ¥440 除外キーワードで絞り込む を除く