1 パーフェクト・ノーマル・ファミリー 北欧の国デンマークのアカデミー賞と呼ばれるロバート賞で9部門にノミネートされ、メイクアップ賞、児童青少年映画賞を受賞した『パーフェクト・ノーマル・ファミリー』は、女優として活動したのち、数多くの短編映画を発表してきたマルー・ライマン監督の長編デビュー作だ。近年、世界中でセクシュアルマイノリティの多様性や人権に光をあてた映画、TVドラマが盛んに作られているが、本作はトランスジェンダーをカミングアウトする当事者ではなく、その娘である少女の視点で全編が語られる点が新鮮にしてユニーク。この1990年代末を背景にした家族の物語は、11歳の時に父親が女性になった経験を持つライマン監督の自伝的な作品なのだ。 ¥440 2 万引き家族 盗んだのは、絆でした。 ¥440 3 長い散歩 安田松太郎は名古屋のとある高校の校長を勤め上げ、定年退職した。しかし教育者としての厳格さが裏目に出たのか、家庭はうまくいかず、アルコール依存症の妻は死に、ひとり娘は父を憎んでいた。妻の葬式を済ませた後、松太郎は家を引き払い、何かを清算するかのように質素なアパートに移り住む。その部屋の壁ひとつ隔てたところには、母親に虐待される少女・幸が住んでいた。 ¥330