1 渇いた鉢 暗い部屋で独り、パソコンの光に照らされ浮かび上がる男の姿。松村大地は無心に検索画面に言葉を打ち込み続けている・・・彼は3年前に最も愛する家族を突然の見知らぬ狂気によって奪われてしまっていた。 幼い娘を手にかけた犯人、いたずらに家族を責め立てて妻を追い詰めたマスコミや野次馬への憎しみ。何よりも2人を守れなかった自分に対する抱え切れない自責の念。 時と共に簡単に忘れられ、風化していく事件。余りにも深い孤独の中、彼が今も生きる理由とは。松村大地はまたフラフラと街へ歩み出す。 ¥550 2 ジャパニーズ スタイル/Japanese Style 大晦日。アメリカ留学中だった妻が死んだ。絵描きの男は、新年までに「死んだ妻の“肖像画”」を完成させなくてはならないが、「生きている“瞳”」をどうしても描けない。そんな時空港で、妻に似た女・リンと運命的な出逢いを果たす。彼女もまた、新年までに“終わらせたい”ことを抱えていた。ふたりはタイの三輪タクシー(トゥクトゥク)に惹きつけられて乗り込み、”終わらせる”ための旅に出る! ¥440 除外キーワードで絞り込む を除く