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戦争と青春

G

構想20年。あの東京大空襲が現代に蘇る。

現代の一人の女子高生が夏休みの課題で、家族の空襲体験を聞くことで戦争の悲惨さ、生命の尊さを学ん でいくという物語。
舞台は東京のある下町。そこで細々ながらも平和に 暮らす「花房モータース」の主人・花房勇太は、娘ゆかりの質問に口を開こうとしない。そんなある日、ゆかりの伯母にあたる勇太の姉、清原咲子が、町の焼け焦げの電柱横の道路に飛び出した子供を救おうとして、交通事故にあう。「螢子、ケイコ、あぶない!」とさけびながら…。
螢子とは空襲で生き別れになった伯母の娘だった。そこでようやくロを開いた父の話から、伯母の過去の傷痕が語られる。戦争中、伯母は弟(勇太)の担任だった教師・風見和夫と恋に落ちる。その愛を育む間もなく風見に招集令状が届く。しかし風見は徴兵を忌避し、北海道に逃亡する中で、非業の死を遂げる。
伯母は風見の子を身ごもり産むが、3月10日の空襲の混乱の中で子供と生き別れになってしまう。それか ら45年、伯母はいつも、子供と別れた「焼け焦げの電柱」の前で待ち続けていた。そんな折、朝鮮(韓国)から、李順益(イ・スニク)が一目自分を生んだ母親に会いたいと成田空港に降り立つ。自分は赤ん坊のとき、空襲の中で母の手からはぐれ、朝鮮の人に救われ育てられたという。ゆかりは李順益の姿に、伯母の姿をダブらせるが…。

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