1 影法師捕物帖 天明6年、江戸市民は老中・田沼意次の悪政下に苦悩していた。その時、あたかも未曽有の凶作で物価は高騰し、庶民の中では餓死する者も続出し、まさに地獄の様子そのものだった。それにも関わらず、田沼をはじめとする要人たちは利権あさりの廻船問屋、室津屋伝兵衛、堺屋藤左衛門と結託し好き放題していた。この事態を救おうと立ち上がった正義の武士“影法師”は毎晩、田沼一味を襲い汚れた金を貧苦にあえいでいる町民たちに分け与えていた。田沼は影法師の出現に恐怖を抱き、町奉行の牧野丹後守に逮捕を命じる。しかし神出鬼没の影法師には手も足もでない出ない有様だったのだが…。 ¥330 2 亡霊怪猫屋敷 停電の夜、久住助教授は大学の研究室で6年前の不思議な事件を思い出していた。病気を患う彼の妻・頼子のために、故郷に戻り開業するが、住んでいた家は幽霊屋敷と呼ばれていた。そしてその日から頼子の目の前に気味が悪い老婆が現れるようになり、頼子を執拗に狙い、襲い掛かろうとする。村の歴史に詳しい了福寺の和尚は、その老婆は屋敷に取り憑いた化猫の怨霊だろうと言う。この屋敷は、元々大村藩の家老・石堂左近将監が住んでいた。彼はとても短気で、碁の師匠・龍胆寺小金吾を些細な理由で切り殺してしまう。そして若党の佐平治を脅して壁に死体を塗り込み隠蔽。小金吾の母には嘘を伝えるのだが…。 ¥330 除外キーワードで絞り込む を除く