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山河ノスタルジア
G- 字幕
母と子の強い愛から浮かびあがる、変わりゆくこの世界。変わらぬ想い。
新時代に向けて飛躍的に発展を遂げていく中国。北京オリンピック開催などで目まぐるしく経済成長するなか、多くの市井の人びとが、町を出て漂泊の道をたどり始める。時代に翻弄され、故郷を離れて暮らす息子・ダオラー。母・タオは、故郷にとどまることを選択し、ひとりダオラーを想いつづけていた。やがて時代はめぐり、2025年。ダオラーは故郷から遠く離れた異国の地で、かすかに記憶するタオの面影を探し始めていた--
詳細情報
- ジャンル
- 洋画
- サブジャンル
- 中国映画
- 監督
- ジャ・ジャンクー
- 脚本
- ジャ・ジャンクー
- 原題
- 山河故人/MOUNTAINS MAY DEPART
- 音声言語
- 中国語
- 字幕言語
- 日本語
- 制作年
- 2015
- 制作国
- 中国/日本/フランス
- 公開開始日
- 2017-02-08 00:00:00
キャンセル
中国映画洋画ランキング
1261
1992
-
3.4
バブル期のマハラジャの覚醒。日本のディスコシーンはお立ち台の女性たちで彩られる。
そう、かってお立ち台に上った女性のその後を描いた邦画があってもいい。
ボディコンの服をまとったあの女性たちのその後があってもいい。
そう思ってた矢先に、この作品が突然出現した。
舞台は六本木ではない。中国の雪深い田舎だった。でもディスコのフイーバーぶりは半端じゃなかった。
ペットショップボーイズの『Go West』が流れ、踊りは佳境に入っていく。
そこには、よくある男女の三角関係があった。女は地味な炭鉱労働者を捨て、派手な実業家を選んだ。これも、若さゆえのあるある。そして子供が生まれ、実業家は中国と妻を捨てた。
そんな境遇が、お立ち台の女性にもあったりしないのかな?地方から出てきて、お立ち台に立って、何かの因果でまた地方に戻って、この作品の女性のように、麦穂餃子を作ったりしている女性が。
ラストシーンいいな。雪が降りしきる、時が過ぎても変わらぬ風景の中で、『Go West』で踊る女性。
息子と離れてひとりぼっち。息子が自分のことをずっと慕い続けているということも知らない。移民の苦労も経験することはない。欧米かぶれも何のその。お洒落な生活もどこかに置き忘れ。中国の雪の大地にこれでもかと踏み止まっている。彼女はひたすらカッコいい。思わずブラボー!と叫んでしまった。
-
3.8
冒頭、Pet Shop Boys 『Go West』をバックに踊る人たち。
実際の90年代ごろのクラブシーンで撮影された記録映像を組み合わせたダンスシーン。
ラスト、極めて個人的な感情を発露させた踊りを踊ってみせるチャオ・タオ。
本作では、印象的なダンスシーンが三箇所登場するが、どのシーンでも、言葉では語ることができない想いや感情が込められている。
西洋化や先進国化に期待を抱いているような選曲(タイトルは「Go West」だ)であると同時に、マスゲーム的で均質的な冒頭の踊りは、当時の時代感を反映してのものだろうし、その同質化から逃れるように自由を渇望する若者たちのエネルギーがひしひしと伝わってくるのはクラブシーンでの踊りである。
そして、冒頭の踊りをたった一人で再演して見せるラストシーンは、タオが過去とどのように向き合い、どのように未来を切り開いていくかを象徴するかのような素晴らしいショットで終わる。
また伝統的な中国の踊り=艶やかな春節の獅子舞と音楽は物語が進むとともに、画面から失われていく。
同時に、画調も中国の伝統的な衣装のような彩度の高いものから、工業的なビル群のような彩度の低いものへと変わる。
また、画面のアスペクト比も人々の繋がりや文化的な紐帯が希薄になった現代社会を象徴させるようなワイドスクリーン(=広い画面空間を生かし、人間関係の侘しさを視覚化するシークエンス)へと変化していく。
中国の経済成長とともに変わる人々を丁寧な脚本と、卓越した映画技法を用いて映し出していくジャ・ジャンクー。
踊りから見る現代中国史とも言えそうな本作。何が変わり、何が変わらずにいるのか。
本作の踊りのショットはそれを静かに語っている。 -
4.5
えっ…こんな良い映画なんですか…聞いてないです……。男女、親子、田舎、都会、貧富、そして長い時間軸、ジャジャンクー要素が詰まってる……好きで仕方ない……
主題と関係が薄いかもしれないが、あのヘリコプターのシーンはキュン死した。だめだ、何回も反芻してしまいます。恋。自身が比較的若い世代ゆえか、ダオラーの後半のパートが全体的にすごくグッときた。2025年になったらもう一度鑑賞してオーストラリア旅行に行けたらいいな。
そして、Beau travailのラストが好き過ぎて夢にまで見るオタクとして、このラストは涙が止まらない。
前者は解放、本作は計り知れないノスタルジアを象徴してるのでしょうか。
それにしても死や心中をもってして物語が終わらなくて良かった…!
相変わらずダイナマイトが爆発するし飛行機は突然落ちるし大地は砂っぽい。「帰れない二人」で若干の肩透かしをくらったものの、本作ではジャジャンクー愛が再確認できた。 -
−−
ジャ・ジャンクーは距離と時間を操る監督なのだろう。本作では、匠技を用いて、情に訴えることに成功している。時代毎にアスペクト比が変わるのも面白い。
-
4.0
GO WEST!チャオ・タオの哀しみや怒りを見せる表情の数々がすばらしい。20代にも30代にも見えないが、監督の中では何も知らない若い女の側面と、成熟してゆく女の苛立ちやだからこその美しさ、多面性を感じる唯一無二のミューズなんだろう。シルヴィア・チャンも虐待スレスレの役柄だったけど、触れれば落ちそうな魅力と、一線のある先生で良かった。中国が地方都市含めものすごいスピードで進化してる現在からの90年代、なつかしい
-
3.7
🇨🇳中国の芸術派監督と言われるジャジャンクー初鑑賞
前から気になっていた作品です
やっと観ました笑
時を超える人生叙情詩💓
最初はイメージとは噛み合わず笑
冒頭の「GO WEST」で呆気にとられ…
30代後半?かと思われる主人公3人にあれ?観る作品間違えたかしら?と思いつつ第一部終了…
第二部
実業家の男(ジンジェン)を選んだタオが田舎娘から洗練された女性になって登場!
離婚で1人息子(ダラー)とは離れて暮らしている
息子との短い再会シーンが美しく儚く印象的でした
第三部
🇦🇺オーストラリア
息子ダラーのラブストーリーを含む
伏線回収と予想外のエンディング…
「愛を知るためには痛みを感じるべき」というミアのセリフが切ない
時代や文化は変わっても変わらないものは
きっと…人を思う心💓
私はGOWESTよりも 90年代に流行ったという広東語の歌謡曲の方にココロ揺れちゃいました
追記
映画を観た後 餃子🥟が食べたくなります(本格餃子は水餃子ですもんね)
彼は母の餃子を食べれたかしら?…
ダラー(ドル)よりジンミンゲン(人民元)笑
-
4.3
移ろいゆく時の中で、変わらずそこにあり続ける文峰塔と大河、母の愛。
失意の中に、富を求めて、そして、希望や憧れを抱いて。何も変わらない街から、それぞれの想いを胸に人は旅立っていく。そして、主人公タオだけが残る。ペット ショップ ボーイズのGO WESTは若かりし日の思い出だろうか、手の届かない西洋への憧れだろうか。ラストには胸に迫るものがあり、涙が止まらなかった。 -
4.5
はっきりいって感情を移入することが難したかった。あらゆることが中途半端になっていて、一つのテーマを継続していないから、観終わった後、さあレビューを書こうという気になれなかった。
まず、これが中国の映画かもなにかも知らないで予約して、いざ、DVDを取りにいったら、
中国語で『山河故人』と書いてあった。監督や俳優の名前もまったく馴染みがなく、まあ、観てみるかと軽い気持ちでみ始めた。
個人的に、中国の文化大革命あたりの映画に感情移入ができるし、好みである。一般論だが、中国人の、特に女性の力強さは文革の歴史からきていると思っている。それに、四十年前に中国を訪問したことがあって、それに私の故郷ではないが郷愁のようなものを感じるし、批判を浴びるかもしれないが、批判承知で、日本人のルーツだと感じている。
この私にとって、文革時代の良さを1999年以降の文化のなかで見出すのが難しかった。この時代は監督の言うように中国の端境期で、モダン中国に変わっていった時代らしい。技術だけでなく、人間の心より、金を稼いでアメリカ流の、資本主義を好む時代に突入していった。この時代にタオは伴侶として、リャンを選ばなかった。タオが自分で選んだ道だが、山西大学の法律科を卒業して実業家になったジンシェンの富の魅力に勝てなかったのではないかと思う。しかし、愛するもの全てを失ったなかでタオが生きていくところは文革のなかで生きていった人を思い出した。
炭鉱夫のリャンは石炭のようにモダン中国から取り残されていく存在だった。かれの控えめな性格も。ここをもっと描いてくれたら、私好みの映画になったのにと思った。
山西省・汾陽(フェンヤン)は監督の故郷だそうだ。映画の始め『黄河』とサインが見えて、黄河の雪解けのとうとうと流れる河に引き込まれそうになるくらい美しかった。素晴らしくて、私の知っている中国が汾陽(フェンヤン)で見て、見つかるかなと期待した。
タオが餃子を作っている時、『タオ』と言う声で彼女は振り返った。このシーンが我々に、息子との巡り合いの希望を持たせた。
最後のシーンで、リャンがGo West を一人で踊る美しいシーンがあるが、いままでの人生を『故人』しているが、『山河』のように人生は続いていくと思わせた。
それに、この2曲の対比はwestに行くか、伝統に戻るかの端境期にぴったりの選択だと思った。
https://www.youtube.com/watch?v=LNBjMRvOB5M Go West
https://www.youtube.com/watch?v=ZVeT_xoGm9Q サリー・イップ の珍重 -
3.5
田舎娘感溢れるタオを素朴で地味めなリャンズーとで向上心溢れるジーシェンが取り合う3人の人間模様を描いた話
最初 年齢設定がガバガバ過ぎて良い歳した人らが何をやっとるんや…ぐらいの力量で観てたけど貧富の差を見せつけられたりどんどん人生が悪い方に転んでいくシーンが多くて辛かった
中国は日本じゃ想像つかないぐらい貧富の差があるナァとしみじみ感じる
日本人が就職のために田舎から上京しました!っていうのとは感覚そのものが違ってて、野心がないと続けられないんやな、と
金も実力もあるジーシェンの所に嫁ぐのは生々しかった
ワイの中の愚地独歩が「なんだァ?てめェ…」って言ってた -
3.2
冒頭、突然の『GO WEST』のダンスシーン(しかもダンスが妙にパラパラっぽい)から始まり、度肝を抜かれた。これはもしかして、今までの観てきた作品とはちょっと違うのかもしれないと思ってたら、開始後50分弱も経過してからタイトルが出て来たり、後半は舞台が外国に移って、主人公もチャオ・タオじゃなくなったりと、初めての試みが盛り沢山でなかなか新鮮だった。
と同時に、ストーリーに全く関係ないシーン(飛行機の墜落とか)をよくわからないタイミングでぶち込んでくるところとかは相変わらずで、これまで自分が慣れ親しんだジャ・ジャンクーと、新しいジャ・ジャンクーの両方が楽しめた。(理解できたとは言ってない)
1999年は20代っていう設定なので、若さを出すためにあえてチャオ・タオは太ってるんだと思うんだけど、中年太りのおばさんにしか見えないから、もうチャオ・タオに20代の役をやらせるのはやめてあげてください、お願いします。
逆に、2015年は顔の肉が落ちてすごく綺麗になってて、さすが女優さん、実年齢より若く見えるなぁと思ってたら、どうやらチャオ・タオはまだ43歳(2020年8月現在)らしい…アラフィフだと思ってましたすいません。
ストーリー云々は置いといて、これまでの作品同様、ジャ・ジャンクーの撮る街並みは中国だろうがオーストラリアだろうが素晴らしかった。メルボルン行きたい。
人にお勧めはしないけど、これからもジャ・ジャンクーのことをゆるーく追いかけ続けたい。
(Filmarksへ)