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さようならCP

G

私たちも人間として自由に生き、そして生活を行きたいのです。

車椅子から降りたCP者・横田弘が、自室を出て団地の外廊下をイザッて歩き始めた。団地から外に出ると、低い位置で進む横田の目を、まばゆい陽光が射抜く。大通りの横断歩道を四つん這いで渡ってゆく横田。不随意運動する首、四肢を使って、その姿はまるで喘いでいるようだ。信号が赤に変わり、横田の後ろを何台もの車が走りぬけてゆく。「怖かったよ」と告白する横田。その傍らで同じCP者である横塚晃一は、横田の冒険の始まりを撮影していた。カメラを持つその手は不自然に、くねるように曲がっている……。見られる事のない場所から街頭へ、二人は飛び出した。横田・横塚が所属する「青い芝の会神奈川県連合会」メンバーたちは駅前でマイクを手に、脳性マヒ者の権利を主張する。その活動を支援する募金を投じる主婦・サラリーマン・あどけない子どもたち……。「なぜ募金をしたのですか?」原のインタビューに人々は答える。「私たちは五体満足だから、気の毒だなと思って」「先祖のお墓参りに行ってきた帰りだから」横田の自宅で酒を交わしながら、メンバーたちの赤裸々な性体験が語られる。「一回目は上手くいかなかった」「吉原に行って」「レイプみたいなもんだよね」。横田の乗った電車が駅に到着する。下車しようと戸口に向かい懸命に膝でイザる横田は、ホームへと転落してしまう。横田の自宅。青い芝の会メンバーたちの間で、議論が白熱している。これ以上の撮影は拒否するという横田を、メンバーたちは攻め立てる。そもそもこの映画に反対していた横田の妻の怒りが爆発する。彼女はカメラの向こうの原を罵倒する。新宿西口・地下構内。四肢と首を溺れるように、踊るように揺らしながら、横田はイザってゆく。メガネが落ちる、拾う、イザる。メガネが落ちる、拾う…… 週末で賑わう新宿の歩行者天国。チョークを手にした横田は、不自由な手でアスファルトに文字を綴ってゆく。「横田弘 詩」。それは、健全者の人垣にぐるりを囲まれながらCP者・横田による、〝肉体の表現″だった。横田弘が一糸まとわぬ裸身を晒して、広い道路の真ん中に座っている。意のままにならない肉体と格闘しながら彼は、重力に逆らって倒立を試みていた――。

詳細情報

音声言語
日本語
制作年
1973
制作国
日本
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公開開始日
2021-03-25 10:00:00
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ヒューマン邦画ランキング

さようならCPの評価・レビュー

3.8
観た人
551
観たい人
870
  • 3.8

    キャプテンパニックさん2021/06/09 23:25

    脳性麻痺者による障害者差別解消運動を行う団体「青い芝の会」を追ったドキュメンタリー。悩んだ結果、公開当時の意向を汲み字幕なしで見た。やはり聞き取れない部分が大部分であったが、伝わるものは充分あった。赤裸々に語られる性についての場面、撮影に対して激昂する妻とそこからのラストは今の時代においても衝撃的で、批判的に見る事も大いに出来るが作品として残すべき価値のある映画だとは思う。

  • 3.5

    mellowさん2021/05/24 21:30

    「ゆきゆきて、神軍」からやってきたけど、本作もかなり破壊的な内容だった。
    正直話してることの半分以上が理解できなかった。字幕を入れてないのは、あえてに違いない。
    都会で行き交う人の中、這いつくばって語りかける様に反して、初体験の話、結婚、子育て、夫婦喧嘩、健常者と変わりないことに一番驚いた。
    「可哀想」「気の毒」がやたら多かったけど、その先の理解を求めている気がする。

  • 3.9

    たくさん2021/05/11 21:40

    すごいものを観た。「ゆきゆきて、神軍」「全身小説家」の原一男なので覚悟して観たけど、これは相当に強烈だったね。
    脳性麻痺(CP)の自立運動家を描いたドキュメンタリーで、冒頭の不安定なモノクロ画像から四肢の不自由な男がグニャグニャと地面を蠢きながら現れる異様な姿にいきなり強烈なパンチをくらう。言語障害によって何言ってるかほとんど分からないながらも、顔をくしゃくしゃにして必死に伝えようとする姿が鬼気迫る。全編にわたって映像と音声が別撮りになってるか音ズレしてるので、ドキュメンタリーにも関わらずどこか非現実的な雰囲気が漂う。

    障害者支援の募金を募る集会で道行く健常者たちに寄付した理由を尋ねるとみんな優等生的な回答をするんだけど、実際には彼らを奇異の目で見てるんだよね。彼らが酒酔い心地でロストバージンの話をするところとか夫婦で痴話喧嘩するところとか、普通の人と何ら変わらない感性を持ってるのが分かって、この痴話喧嘩シーンで空気を読む息子に泣けたし、ちゃんと家庭を持って子どもを作ってることに驚いた。

    終盤の公道でのヌードに解放感を感じたのと、その後に全身のたうち回って呻きながら自己の存在を主張する鬼気迫る姿に圧倒されて、人間はどんな不自由を抱えても自分らしい人生を生きたいというおぞましいほどの欲求を持ってるんだね。彼を「レナードの朝」みたく薬で一瞬覚醒させて、詩の朗読会を成功させてもらいたいなどと思ったりした。

  • 1.5

    iRさん2021/05/03 22:57

    「気の毒」「可哀想」はストレートで鋭利な言葉かもしれないけど、まさに真理だと思うし、下手に綺麗事だけを並べる現代よりいいのではないか。ただ、「不幸」だと言い切るのはいかがなものかと思う。
    咀嚼音や呼吸音に嫌悪感を抱くミソフォニアの私はほとんど聞くことができませんでした。聞いていてもほとんど聞き取れなかったので、字幕がほしいです。
    2021_109

  • −−

    しょういちさん2021/04/22 19:06

    見ていて非常に苦しかったです。
    もし日常で目にしても僕は目を逸らして見てないフリをしていると思います。しかしそれを映像を通して目の当たりにされました。映像だからこそです。

  • −−

    換気さん2021/04/21 21:16

    青い芝の会の横田弘らをハンディカメラで追う。

    電車に乗った横田氏、バス待ちの列の横でカンパの呼びかけをする横田氏、地面に座り込む横田氏、両足の膝下を地面につけていざって歩く横田氏。

    街に出た彼に向けられる人々の視線、視線、視線。

    なぜカンパをしましたか?というインタビューに「え‥」と戸惑う声、「かわいそうだから」「気の毒だから」「ご苦労なさってるだろうから」など。

    その市井の人たちの態度はおそらくあまりにも素直で、事実ありのままなのであろう。
    その反応について推しはかることも批判することも自分にはできない。わるいも良いもなにも言うことはできない。

    1970年頃の東京でのある一場面として画面を眺めることしかできない。


    これをみて何かを理解することは難しい。

    突如まちなかの道路に座り込んでお尻でもぞもぞ歩く人が現れたら。
    その時抱く感情はなんなのか。慈悲なのか、嫌悪なのか、好奇心なのか、蔑みなのか、憐れみなのか。
    めっきりわからない。
    こうありたいという希望的観測すら浮かばない。

    高みに立って物事を考える自分に酔いしれることすらできず、自分という人間のわからなさが少しわかった。それがしいていう感想。

  • 2.0

    えぬちんさん2021/04/10 21:26

    ずっと観たかった作品。
    残念なことにほぼ聞き取れず、募金した人への街頭インタビューしか理解出来なかった。字幕付きで再度視聴したい。

    共に脳性麻痺の夫婦が子供をもうけて産院から退院するシーンでは、本人の歩行もままならないのに赤ちゃんを抱いて車がビュンビュン通る道路脇を歩いたり、バス乗降の際も今にも落としそうだったり…
    見ていて事故にあわないかハラハラしたが、これこそが彼らの日常なのだろう。

    募金する人は「自分には障害がないから」「可哀想だから」と、一様に施しの精神。
    映画のインタビューと分かっていてはっきりと「障害=可哀想」と言い切るところに時代を感じるが、根本は50年経た現在もさほど変わっていない。

    また、青い芝の会のような急進的な活動団体においても取材に対し激しく拒否反応を示す方もいて、同じ活動をしている中でも様々な葛藤があるのだと理解した。

  • 3.7

    ムノウさん2021/04/10 03:05

    この作品を評価するのは難しい

    CP=Cerebral Palsy(脳性麻痺)の人々を映したドキュメンタリー映画
    字幕がなかったのでそのほとんどが聞き取れない
    聞き取れないなら頑張って聞き取ろうと耳を傾ける
    ここで思わずハッてなりました
    でも、耳を傾けてもどうしても分からない
    ありのままの姿を見せるのと同時に「そんな簡単にわかるものじゃない」というメッセージもあるような気がしました

    今だとあまり耳にする事はなくなったが募金する人達が「可哀想」「気の毒」といっていたのが忘れられない

  • 4.6

    シャチ状球体さん2021/04/06 23:22

    劇中、カンパをした人にインタビューをするシーン。皆が「気の毒」、「可哀想」、「普通の人と違って……」と異口同音に言い放つ。まるで障害者が住んでいる世界は我々の社会と別の場所にあると言わんばかりに。

    障害者に対するステレオタイプな幻想を打ち砕く革新的なドキュメンタリーだ。
    この映画からもうすぐ50年。社会はより良くなったと言えるのだろうか。

  • 3.5

    shuさん2021/04/01 06:22

    誰だって自分が自分らしくいる事でしか救われる道はない、どこまでいっても己との闘いなんだよ
    無論、CPの苦悩や葛藤は量り知れない

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    ※ニックネームに(エンタメナビ)の表示があるレビューは、2016年11月30日までに「楽天エンタメナビ」に投稿されたものを掲載しております。

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