1 挽歌 北海道、最果ての港釧路。霧の深いその街を、兵頭怜子(久我美子)は右手で関節炎を患って以来硬直してしまった左肘を抱え、ゆっくりと歩いている。父(斎藤達雄)は、そういう娘を不憫に思って何回となく縁談をもってくるが耳を傾けない。その孤独な怜子の唯一の救いは、アマチュア劇団みみずく座の美術部員としての仕事である。幼馴染の久田幹夫(石浜朗)も同じ部員で、お互いに心の通じ合うのを感じているが、怜子の心の空虚は、彼によっても満たされはしない。怜子は、ふとしたことで、中年の建築技師桂木節夫(森雅之)と知るようになった。 ¥330 2 夜の鼓 鳥取藩御納戸役小倉彦九郎(三國連太郎)は、主君と共に参勤交代で在京すること一年二カ月の後、懐かしの国許へ向かった。彦九郎は江戸での加増を、一刻も早く家で待っている愛妻のお種(有馬稲子)に知らせようと心をはやらせた。帰国してしばらくたつと、彦九郎は何か周囲の変な様子に感づいた。義兄の政山三五平(殿山泰司)をたずねるが、妹のおゆら(日高澄子)も、義母のお菊(毛利菊枝)も、口を濁して語ろうとしない。彦九郎はそこで伯父の黒川又左衛門(東野英治郎)のところに行った。 ¥330 3 浮雲 1955年のキネマ旬報ベスト・テン第1位。林芙美子の同名小説を映画化した成瀬巳喜男=高峰秀子の代表作で、世界の映画史に燦然と輝く名作中の名作。戦時中の占領地・インドシナで愛人関係にあった幸田ゆき子と農林技師の富岡。引き揚げ後も妻ある謙吾との縁が切れず、ゆき子は自活のため身を売る。小津安二郎の言葉”俺にできないシャシンは溝口の「祇園の姉妹」と成瀬の「浮雲」だ”はあまりに有名。 ¥330 4 女が階段を上る時 菊島隆三がオリジナル脚本を書き下ろし、初めて製作も兼ねた作品。バーで働く女の哀歓と客やマネージャーらの人間模様を綴る成瀬巳喜男後期の名作。夫に先立たれ、銀座のバーで雇われマダムとして働く矢代圭子は、店のマネージャーだった小松らと借金で新たに店を持つが、非情なプロに徹しきれずに悩む。実家で療養中に圭子は店の客だった関根、藤崎らと次々に関係を持つが・・・。流されていく女の心理が丹念に綴られる。 ¥330 5 あらくれ 庄屋の娘であったお島は、幼少期に農家に貰われたが、結婚を嫌がり東京に逃げ出してきた気性の荒い女である。上京後に酒屋の後妻となるが、女出入りの激しい主人と諍いが絶えず、ある日大喧嘩の末に子供を流産してしまう。家を出たお島はその後、寒村の旅館の女中となり、若旦那・浜屋との関係がもつれ旅館を出たあとは自ら洋装店を開いて商売を繁盛させるなど、持ち前の向意気の強さを発揮するが、いずれも男にほだされ幸せをつかむことができない。やがて、夫となった仕立て職人・小野田が妾を作ったことに愛想を尽かしたお島は、物干し竿を手に二人の逢瀬に暴れこみ…。 ¥330 6 盗まれた恋 ガランとした三流劇場の踊り子たち…その中に交って蟹良子と能登半子がいる。二か月も無給のため懐具合も寂しく、ただ若いだけが取り柄の仲良しだ。空き腹を満たすため良子はあることを思いつく。早速半子を連れて銀座一流のレストランに行き、お腹一杯飲食した挙句、自信ありげに電話をかける。相手は東洋銀行の専務・阿久根だ。良子に関心を持っている阿久根に一先ず勘定を任せるが、常に自信満々に自分語りをする阿久根に腹が立ち、私には三文絵描きの許婚者がいると吹っ掛け、貧乏な若い絵描き・三田を紹介する。阿久根はたちまち新聞社と美術評論家・宗方を買収し、三田を天才に仕上げ、一躍有名にしてしまった。 ¥330 7 女の勲章 大庭式子を中心にファッション界を背景として銀四郎や助手との愛欲と物欲にそして美しく装い虚栄に憧れる女の姿を描いた女性文芸巨篇。 ¥220 8 風船 エゴイスティックな、現代の冷たい世界の中、真の幸福は果して何処にあるのだろう。 ¥330 9 おとうと 幸うすい弟を思う姉の心を“銀残し”のノスタルジックな映像で描いた市川崑の代表作の1つ。 ¥220 10 あの手この手 可愛くって、無鉄砲で、純情型で行動派なアプレ娘、その名はアコ!アコの行くところ、微笑、哄笑、泣き笑い! ¥220 11 悪い奴ほどよく眠る 立ちふさがる巨大な悪の影!権力と社会悪に挑む、世界の黒澤!! ¥330 12 虎の尾を踏む男達 日本映画の至宝・黒澤明が鋭く解剖する時代名作“勧進帳”。 ¥330 13 白痴 日本映画界の巨匠・黒澤明監督作!。真に善良な人間とは?単純に清浄に人を愛せないのか。 ¥330 14 続 姿三四郎 迫力!息もつかせぬこの迫力!熱血多感の三四郎、波乱の再登場!! ¥330 除外キーワードで絞り込む を除く